旅行しながら仕事する

一年前くらい、旅行しながら仕事してみたいと思って、旅に出ました。まだ浅はかかもしれないが、考えを共有できればと思います。

いろんなところにはいろんな文化がある、それはを体験したのは香港と東京とサンフランシスコで働いたあとでした。その違いについてブログを書きましたが、肝心の問題の答えはまだ見つかってない。じゃあ私はどこに行きたいんだ?卒業する前、いろんなところから内定を貰いました、プログラマーの私がこのスタートアップのビッグウェーブに乗ってられるのはすごい運がいいと思います、時代が変われば待遇も雲泥の差でしょう。なにはともあれ、内定を選ぶことは会社を選ぶだけではなく、その社会の文化と可能性を選ぶことになる。選択に悩んでるうちに、ふっと思った。

もし私がいたところがすでにそんなに違うなら、私の行ったことないところはもっと違うじゃないかな?私と一番気があうところもどこかにあるじゃないかな

そんなふわっとした考えですが、見聞を広めるに越したことはないから、とりあえず情報収集という意味で旅行して見よう。ちなみに旅行しながら仕事する生活はやっていけると信じたのはPieterのブログが結構参考になりました。だから私は自由を優先して、給料が割と低い仕事を選ぶました。自由を買う意味では結構安いです。

楽しいです

旅行は楽しいです、シンガポールのような先進なところでも、北朝鮮のような特殊なところでも私が知らないことがいっぱいで、知らないことを知るとやはり嬉しいです。例えば整数じゃないタイムゾーンの存在は知ってましたが、その数は思ったより多かったです、しかもオーストラリアには非整数のタイムゾーンが二つあって、インド全体はUTC+5:30です、その国の人のとっては当たり前のことを私には知らなかったです。なん年前か日本で青いカレーを見た時すごい新鮮と思いましたが、実はマレーシアはとっくにNasi Kerabuという青いご飯がある。そんなことはどうでもいいっていっちゃあどうでもいいけど、そんなことの存在すら気づかない私はどれほど無知なのかを気づいた。

Nasi Kerabu

食べ物といえば、それはまた面白い体験です。マレーシア、スリランカからドバイまでのカレーはどんでもないくらい美味しいです、半端ないです。起きたら朝食はどのカレーにしょうっと考えちゃうくらい美味しいです。機会があればインドに行きたいです。イタリアも食べ物がすごいうまいです、ピザやパスタやコーヒーは適当に安いもんを食べても美味しいからご飯に悩むことはないです。私はもともとコーヒーの苦さが苦手で、飲んでもカフェラテくらいしか飲めなかったけど、イタリアに行ったらエスプレッソの旨さに目覚め、基本的にダブルエスプレッソを飲むようになってます。

美味しさは形容できても、実際に食べてみないとなんともいえないです。こういうあやふやの感覚も旅行でしか体験できないと思います。「ヨーロッパでは生活のペースが遅い」なのは知ってますが、香港出身の私にとってはなかなかその良さを理解できなかったです、効率がいいに越したことはないじゃん。そのペースの遅さを初めて体験した時は、来て良かったと思ったんです。急がなくてもことは運ぶならリラックスできる方が楽しい。逆に香港の速さはせっかちでどこか歪んでるじゃないかと思ったくらいです。香港も東京も体験できない文化はもう一つあって、それは宗教に囲まれる感じです。マレーシア、ドバイなどの宗教の強いところに行くと、時間になったらみんながやることを一旦止めてモスクに向かうのを体験できます。それ知るのと、感じるのは案外全然別物です。

すごい金かかるの?

これは一番よく聞かれる質問、元々は「貯金を全部使い切るまで旅行しよう」と覚悟できたが、今んのところは貯金できてますね…

出費は目的地と旅行のスタイルに左右されます、私の場合はそんなにかからないです。一番安い航空券を買って、安いホステルに泊まってます。もちろんその安さには対価がある、汚くてカエルが現るところもあれば、wifiが効かないから深夜で駅まで歩いてネットを借りることもあった。ちなみに今朝お風呂してたらゴキブリが出ました。そこまでして節約しないといけないの?と思うかもしれないが、それは人それぞれの受け入れられる生活水準が違うから、自分の合わせて調整すればいいです。自分の出費をちゃんとコントロールできるところも旅行のいいところです、最近ははしゃいでたら次は安い宿にしよう、安すぎて治安に悪いところに泊まってよくない経験をしたら今度はもう少しちゃんとしたところにしよう。安定してる生活を送ると、さすがに月一に引っ越せないが、旅行だと余裕に調整できる、それで自分の妥協点は見つかる。

宿になぜか蛙が現れた

娯楽の出費も意外と少ない、ローカルの食べ物や知らないところは知るだけで面白い、高級レストランに行かなくてもローカルのご飯を手で食べた方が楽しいように、バスを乗るよりも綺麗な夕暮れを見ながらコロンボの海辺を5キロ歩いた方が全然いい。

金に関して一番怖いのはやっぱり詐欺です。タクシーの値段がおかしいとか、1000000 VND の札の代わりに 100000 VND のお釣りを返してくることもありました。

仕事

私が働いてる会社はすごい自由で、朝会の時間を合わさなければならないところ以外は特に不便はないです。とは言っても、この40人近くの会社は2人しかリモートしてないので、リモートを楽にする制度があるわけでもないです、普通に「合わせてみましょう」って感じで、香港のみんなに合わせるため深夜で朝会を開くこともありました。機会があれば完全にリモートの会社の働き方を身近に体験したいものです。でも一番大き問題はスケジュールを組むというよりも、スケジュールに合わせるところです。香港では昼休みの後30分くらい遅れてもまあ大したことないけど、こちらでは晩御飯前の30分かもしれない、あるいは寝る前の時間で、ホステルのリビングが閉める時間とか、少しても遅れたら予定が崩れる。

楽しくないところ

さっきも言及したように、安い宿にはそれなりの代価があります。大麻を吸って興奮して構ってくる人、独り言がうるさい人、すごい臭う人にも会いました。安く旅行すると遭遇しても仕方がないですが、まあ、対価といえば対価です。でも大体の場合は金を払えば解決できる問題ですから、けちな私が自業自得という言い方もできます。

あと自由って言っても完全に自由なわけじゃないです。週末で移動しなければならないし、ネットがないところにも行けないし、治安の悪いところにMacbookを持って行く勇気もないので、そういう制限は仕方がないです。

私は事前の準備があんまりしないですが、そのせいで国についてから「ここは好きになれない」と気づくこともあった。例えばドバイは金しかないところで私は浅はかと思ったが、好きではないところに滞在するの、それはそれで教訓になるから、まあいいでしょうと思った。

自分をもっと知ったと思います

香港と東京とサンフランシスコで働いてた時の私は特に不自由ってことはないが、かと言ってすごい自由かといえばそうでもない。私に有った選択肢はせいぜい晩御飯は何にするくらいで、週末は何をするくらいでしょう。でも旅行する生活を送ると選択肢は無限に増える。ジャカルタに友達がいるから、一週間寄っとこう;あそこに NixOS のパーティーがあるなら、予定をずらしてパーティーに合わせよう;西側に何年も会ってない小学校の友達がいるから、会いに行こう。暑くなってきたなら北に向かおう。事務所に向かわなくていいから、気分次第でカフェで仕事したり、図書館で集中したり、あるいはホステルに引きこもってアニメを見ても全然楽しい。この生活自体はすでに普通じゃないから、普通に囚われないというか、参考にできる生活スタイルがないから、他人の目を気にすることなく、私は気軽に自分の好きなように生活できる。そして朝会さえ参加して、1日の仕事をこなせば、いつ仕事しても構わないので、午後は博物館に行ったり、プールで泳いたりして、夜になってから仕事しても大丈夫という、かなり楽しい生活ですが、枷が緩んだら私はどんな選択をするのかは、枷が緩めたまでは全く知らなかったでした。

色んなところを見たよりも、色んな人に会った方が正確で面白いと思います。英語翻訳の仕事を探すためヨーロッパで旅行してるチリの学生とタクシーをシェアしたり、テレビの仕事をやってたけど今は世界一周をしてるおっさんの話を聞いたり、銀行で半端ない給料を貰ってた勝利組のOLが仕事を辞めてアイルランドで小説を書き始めた話を聞いた時、私は「この話を聞いただけでここに来る甲斐が有った」と思った。色んな人の色んな生き方は、まさに十人十色です。

私は世界を見ようと、他人の生き方を参考にしようと思ったが、多くの場合は個人の理由で選択してる。私から見て魅力のないところが好きな人もいるように、私も他人の考えを気にせずに自分のわがまま行き通すべきじゃないかな。私が探してた問題の答えも多分私の中にあるでしょう。

最後に、なんか得たものがあるとすると、それは多分自分の知らないことを知ったことくらいで、あるいは知らないことを知るまでじゃなくても、少なくても知らないことが沢山あると気づく。これは簡単そうに聞こえますが、特に日本みたいな言語も文化もけっこう単調なところにいると、海外なんて知らなくても大丈夫と思いがちだから、視野が狭くなりやすいです。